変わる図書館−日比谷図書文化館

月刊の日経マガジン2月号に掲載されている石鍋仁美さんの「パノラマ消費考現学」を愛読しています。毎回日本の新しい動きについて取り上げて紹介しています。

今回は[「民」主導、変わる図書館」]というテーマで、かつての日比谷図書館、現「日比谷図書館文化館」について書いています。

昨年秋、いままで親しまれてきた日比谷図書館が衣替えをし、民間が管理運営を行い、今までとは違った図書館へ大きく変わったといいます。

例えば、「内田嘉吉文庫」公開もそのひとつ。洋書12000冊、和漢書4000冊という文庫。それまで公開には手間隙がかかると言われていましたが、民の力でこの文庫も公開できるようになりました。

また、民の運営になったことで、「まち塾@まちライブラリー」という”学縁”を作る新しい試みを行いました。本を通して、本好きの人々を集まり学ぶという輪が広がっています。

いままでは本とのつながりだけだった図書館が人とのつながりも生み出しました。
官が行わなかったことが民が行う。こうした民の力を活用し、成功例を全国の図書館に広めたらいいと思います。

デジタル時代を迎えて、図書館も変わらざるを得ない局面に立っています。官ができないのなら民で。新しい酒は新しい皮袋に入れるべきです。

陰影論 デザインの背後について
戸田ツトム
『陰影論 デザインの背後について』
青土社