もう一つの辻邦生、とっておきの3冊

毎日jpのエンターテイメントの毎日の本棚に掲載の記事、「ブックウオッチング:もう一つの辻邦生、とっておきの3冊」は次の通り。これは毎日新聞 2011年7月20日 東京朝刊に掲載されたものです。筆者は毎日新聞の記者(でしょうか)井上卓弥さん。

  • 『嵯峨野明月記』(中公文庫780円)
  • 『美しい夏の行方 イタリア、シチリアの旅』(写真:堀本洋一 中公文庫760円)
  • 『ある生涯の七つの場所』(中央公論社 全8冊 中公文庫品切れ)

井上さんはこの3冊を

「今、ここに在ることの素晴らしさ」を生涯書き続けた作家の素顔を映す3作である

と言います。

井上さんの記事を読んで、辻邦生さんのよき読み手と推測します。また、奥様の辻 佐保子『「たえず書く人」辻邦生と暮らして』 (中公文庫) を併せ読みをすれば、さらに作家の素顔がよく見えてくるのではないでしょうか。

辻邦生さん、どうも人気がない。別に人気が有無がその人の、作品の価値を決めるわけではありません。辻邦生さんも読み直されていい作家の一人だと思います。どうでしょう。

嵯峨野明月記 (中公文庫)      美しい夏の行方―イタリア、シチリアの旅 (中公文庫)      「たえず書く人」辻邦生と暮らして (中公文庫)