松岡正剛セレクション
「ISIS本座」で松岡正剛さんがおススメの電子書籍を紹介しています。これは電子書籍で読んでもいいわけですから、そうでない活字書籍(?)で読んでもいいはず。松岡さん自身は次のように言っています。
本はつながっている。言葉は本をまたぎ、十行が千冊を呼び、そこに人が頻繁に出入りする。電子の仕組みはそれらのつながりを新たに、重層的に連想的に支えていくにちがいない。
私は電子書籍がそれほど必要だと感じていません。いままでの本で十分ではないかと。それでもこれからの書籍の形態を考えると、やはり無視できません。電子書籍がこれからどうなるのかは不可避のテーマです。
このテーマについてはまた書くとして、今回は松岡セレクションの紹介をします。
- 松本健一 『日本のナショナリズム』 ちくま新書
- 中村稔編 『新編 宮沢賢治詩集』 角川文庫
- 小林秀雄 『考えるヒント』 文春文庫
- マイケル・サンデル 『これからの「正義」の話をしよう』 早川書房
- 福原義春 『会社人間、社会に生きる』 中公新書
- アンデルセン/川崎芳隆(訳)『絵のない絵本』 角川文庫
- 高木仁三郎 『原発事故はなぜくりかえすのか』 岩波新書
- 山田風太郎 『八犬傳』 角川文庫
- 唐木順三 『あづまみちのく』 中公文庫
- 俵万智 『サラダ記念日』 河出書房新社
- 石ノ森章太郎 『マンガ日本の歴史(全55冊)』 中央公論新社
こう並べてみると、なんと未読本が多いこと。読んだ本のほうが少ない。例えばまず松岡さんのおススメは、松本健一『日本のナショナリズム』(ちくま新書) です。これは読んでみたい一冊です。
また、高木仁三郎『原発事故はなぜくりかえすのか』(岩波新書) は今この時期に読むべき一冊でしょう。いま、これからエネルギー問題がクローズアップされる中で、原発事故をきちんと理解するための必読書です。
私のおすすめは何と言っても、小林秀雄『考えるヒント』(文春文庫) です。これは4冊あったと思いますが、できたら1〜4までを読んでもらいたい。小林秀雄さんの批評やエッセイは繰り返し読むべき作品だと思います。