古本は人から人へ

今日ブログを見て驚きました。2008年に書いた記事にコメントがついていました。それも記事で取り上げた山崎昌夫さんの娘さんからのコメントでした。

いま山崎聡子さんはニューヨークで仕事をされ、父親の著書『旅の文法』(晶文社)を散逸し、そのコピーがほしいという内容でした。

本当に出会いというのは不思議なものです。

あの記事−山崎昌夫さん−『旅の文法』−山崎聡子さん。このつながりを誰が予想できたでしょうか。本は時空を超え、つながりがつながりを生み、人から人に引き継がれます。

古本を通してお客様に喜んでいただくことこそ、古本屋冥利に尽きるというものです。それもいい本であればなおさらです。

山崎聡子さんは言います。

当時私は10歳でしたが、、父が読書家で,旅好きで,思想家だったということは鮮明に覚えています。

この鮮明な記憶、そして父親の本を手元に置こうという気持ち。いいお父さんだったのでしょう。

たかが一冊の本ですが、されど一冊の本。それを必要としている人に大事に手渡したいと思っています。

旅の文法 (1976年)