共生の想像力を
4/17(日)日経新聞 読書欄より、松沢哲郎著『想像するちから』(岩波書店) の最相葉月さんの書評から。
この本はチンパンジーのアイ(愛か)を知ることによって、人間とは何かを知るための「アイ・プロジェクト」について書かれています。最相さんはこの書評の最後に次のように記しています。
「今ここ」を生きるチンパンジーは、だから明日を思い煩うことはない。一方、人間はたやすく絶望する。だが著者は記す。「絶望するのと同じ能力、その未来を想像するという能力があるから、人間に希望がもてる。どんな過酷な状況のなかでも、希望がもてる」。アイたちが教えてくれた人間の力が今、最大の試練を迎えている。
人間には未来を想像し、行動し、実現する力があるから、人間を信じられる、人間と生きられる、人間と助け合える。人間の力が今、最大の試練を迎えていますが、この力がある限り、人間に、そして未来に希望がもてます。
絶望は愚者の結論というなら、希望は賢者の序論 (未来を想像する)です。これから結論を出すための本論 (それを実行する)があります。そして、結論 (それを実現する)に至ります。