『朝日ジャーナル』2年ぶりに復刊

いままでは朝TVをつけなかったのですが、最近は(あの地震以来) 無意識のうちにTVをつけてしまいます。もう3日続けば、それが当たり前になります。

そんな習慣が身についてしまった朝、朝刊を読んでいて、目に留まったのがあの『朝日ジャーナル』の広告でした。題して<知の逆襲 第2弾「日本破壊計画 未来の扉を開くために」>。

週刊朝日編集長山口一民さんが「風速計2011」で書いています。

<私たちは、こんな閉塞感漂う混沌とした「今」だからこそ、ジャーナルのようなラジカルな言語空間が求められていると考えます。そして、そんな雑誌のDNAをなんとか未来に継承し、危機感に満ちあふれるこの国と時代に、大まじめに向き合いたいと考えています。>

さらに<思想家内田樹さんからは「『朝日ジャーナル』の歴史的使命」は終わったという一文を寄稿してもらった>と言います。

内田さんは次のように書いています。

<『朝日ジャーナル』はある世代集団が、ある歴史的時点において共有した「言葉にならないもの」を掬い取ったことによってジャーナリズムの歴史に足跡を残した。それだけで一雑誌の功績としては十分以上だろうと私は思うのである。>

では本当に歴史的使命が終わったのかどうか。

また、この企画が進んでいる時には東日本大震災を予想していませんでした。まさにタイトル通り、知の逆襲によって、未来の扉を開くために、日本破壊計画を立てましょう、ということであったと思います。

しかし、日本は自然によって、先に逆襲されてしまいました。今までに体験したことがない大惨事です。今回の地震津波原発事故により未来の扉は閉じられてしまいました。

日本は知によってではなく、自然によって破壊されました。当初の計画はすでに破綻をしているのではないでしょうか。そうあれば、代替案を早急に立案・提示することが急務です。

そのためには第3弾を企画することが必要なのではないか。

最後に、第1弾から気になっていたのですが、『朝日ジャーナル』のタイトルの上に、「週刊朝日 緊急増刊」とあります。これがなくなる時が『朝日ジャーナル』の復活の時だと思います。

しかし、経済的採算に合わなかったり、歴史的使命を終えたのであれば、リングから降りた方がいいのかもしれません。かつて大きな功績を残しているのですから。

いま、そしてこれからも視野に入れて、どうなのでしょう。この点については。

週刊朝日緊急増刊 朝日ジャーナル [雑誌]        週刊朝日増刊 朝日ジャーナル 日本破壊計画 2011年 3/19号 [雑誌]



古本 四谷書房


2011年東京古本市予定表