鴻巣友季子さんの付箋読書法

松岡正剛さんの「ISIS本座」を見、「連塾ブックパーティスパイラル「本の風」ふりかえりレポート」を読んでみました。

<これまで、「日本という方法」をテーマに、全3期16回にわたって行われてきた「連塾」が、8年目の今年から、本をテーマに交し合う場として企画、設え、演出を一新し、次のフェーズに進むことになった。モデレーターの松岡正剛がゲストととことんトークする「本談」(ほんだん)、出演者のおすすめ本や自著、松丸本舗の出張販売が行われる「本市」(ほんいち)、参加者も交えた出演者との交流の場「本宴」(ほんえん)の3つのプログラムで展開。>

今までの「連塾」が内容一新され、「連塾」=「本談」+「本市」+「本宴」という構成になるそうです。その新しい「連塾」が11月6日南青山のスパイラルで開催されました。

このプロジェクトは松岡さんが進行し、ホストとゲストの方々がトークをするというものです。今回は1部から3部まで行われました。詳細はこちらをお読みいただくとして、取り上げたのは1部の(1)で、ホストとゲストは次の方々です。

ホスト:福原義春資生堂名誉会長]
ゲスト:鴻巣友季子[翻訳家・エッセイスト]+津田大介[ジャーナリスト]

ファンとしては鴻巣さんはどういう話をしたのか興味がありました。鴻巣さんは付箋を活用した読書法について話をされたそうです。読書をしながら、気になる所に付箋を貼っていくやりかたです。

それは<付箋を4種類の貼り方(高貼り・中貼り・低貼り・横貼り)によって重要度別に整理していく>という方法で、実際に本を読んだ実物を持参され、詳しく解説されたそうです。これは聞きたかった!

特に4つの付箋の使い分けについては聞きたかった。 そしてそれを参考にしながら、どういう風にあの素晴らしい書評を書くのかについても聞きたかった。本当に残念!

鴻巣さんが自分の「知的生産の技術」を公開されることは今回初めてだと思います。であれば、読者の希望(わがまま)ですが、その内容を詳しくレポートしてほしかった。

私も付箋は活用していますが、こう4つに分けて使ってはいませんでした。しかしこの区分は使えます。自分なりの基準を決めればいいのです。

しかし、この付箋読書法にも難点があります。それは、読書中にマークすべきところに付箋を貼ると、その付箋で本文の一部が読めなくなることです。

そこで、私は半透明の付箋を使用するようにしました。これですと、文字が見えないということはなくなり、そのまま読むことができます。

やみくも―翻訳家、穴に落ちる     孕むことば     カーヴの隅の本棚