本の売り方と買い方

実に上手くいかないときは上手くいきません。ブログの記事を書いたのですが、何かの拍子で消えてしまいました。こんなはずではなかった? と思えば思うほど、やる気が失せてしまいました。取り返しのつかないことは仕方ない!

さらに悪いことにフリーソフトをダウンロードした際に、余計なツールバーを同時にダウンロードしたようです。そのツールバーをアンインストールしたら、その影響か動作が遅くなり、フォントもはっきり表示されなくなりました。

これはまずい。ブログの記事は書き直せばいいのですが、PCのシステムが不良のままでは仕事になりません。どうやっても元の状態にならないので、システムの復旧をしました。

すると、どうでしょう。動作が前のように速く、フォントもはっきり表示されるようになりました。いつも使っているツールが不調ですと、生活のペールまで乱れます。これでマイペース。どうにかひと安心です。

次に消えたブログの記事ですが、2つのことを書きました。

まず第一は「okatakeの日記」のことです。見出しは「本を売る」。こ11/4のの日記を読みますと、岡崎さんが何らかの事情で蔵書の整理をする話が書いてありました。

その売り先が西荻窪音羽館音羽館の方が岡崎さんの本を選んで引き取るというやり方。これは買取としては願ったり叶ったり。本を売る売り方としても問答無用の凄いやり方だと思います。なんとも大胆。

<けっきょく処分したのは、単行本600册、文庫本600册ぐらいか。前回より数は少ないが、ぼくの蔵書の核となるような本ばかりで、魂を売り渡したように、しばらく放心。>

さらに、岡崎さんは次のように書きます。あと5000冊ぐらいを売って、どうにか格好がつくようです。一体蔵書はどのくらいあるのでしょうか。凄いの一言をはるかに超えています。これから音羽館の棚を注目したい。

第二は11/3「yomunelの日記」を読んで、本好きの行動はほとんど同じということについて書きました。yomunelさんが福岡に行った日記の中で、次のような箇所があります。

国体道路を天神へと戻る途中に「ブ」があったので吸いこまれる。ここの105円棚でマッカラーズ『心は孤独な狩人』(新潮文庫)に出会ってしまった。欲しい本リストの上位にあった本だ。背表紙にスポットライトがあたっていて、エッマジマジマジ〜!って思った。状態もよくて、私ゃ。>

このなんとも「ブ」に吸い込まれるという感じ、背表紙にスポットライト! 私の1冊を見つけるのですが、気持は十分わかります。<もうこの一冊だけで福岡に来たかいがあったよ>。

<夕暮れが近づき空港へと戻る途中、博多駅で下車、「ブ」に寄る。旺文社文庫がやけにたくさんあり尾崎一雄まぼろしの記 他五編』、梅崎春生『ウスバカ談義』、内田百けん『随筆億劫帳』など10冊ほど買う。結局「ブ」の105円棚の前が一番リラックスできるんだな。>

福岡まで行ってというなかれ。福岡まで行ったから、「ブ」なのです。<結局「ブ」の105円棚の前が一番リラックスできるんだな。>というひと言は、yomunelさんだけでなく、本好き共通のひと言です。

人にはぞれぞれ本の売り方と買い方があります。

伝説の編集者・巖浩を訪ねて―「日本読書新聞」と「伝統と現代」

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 井出彰『伝説の編集者・巖浩を訪ねて
―「日本読書新聞」と「伝統と現代」』
(社会評論社