だから本探しは愉しい

ブログめぐりをしていて、こんなことがと驚くこと、またそれはまずいと困ったこと等、いろいろなことに出くわします。今日のビックリは何と言っても、この記事でしょう。

古本万歩計」の8/22の「新潮文庫のサマセット・モーム」。

このブログの anglophileさんもよく本を買います。買った本の紹介記事がブログに掲載され、それを見ながら、○×△をつけていきます。なかでもすごい本には!を。これがまた愉しいのです。

所変われば品変わるというように、場所によって棚の本が違うということはままあります。今回もいい本を手に入れています。いままでの釣果を見る限り、金沢はかなりいい漁場なのでしょう。

anglophileさんはこの4冊を購入したあと、

新潮社のモーム文庫がずらりと並んでいるのを発見し、その文庫をすべて購入します。 そのラインナップは次の通りです。

  • 『女ごころ』 (昭和55年、29刷)
  • 『お菓子と麦酒』 (昭和55年、28刷)
  • 『太平洋 短篇集Ⅱ』 (昭和55年、26刷)
  • 『手紙・環境の力 短篇集Ⅲ』 (昭和51年、18刷)
  • 園遊会まで 短篇集Ⅳ』 (昭和50年、18刷)
  • 『アシェンデンⅠ 短篇集Ⅴ』 (昭和51年、17刷)
  • 『アシェンデンⅡ 短篇集Ⅵ』 (昭和50年、15刷)
  • 『怒りの器 短篇集Ⅶ』 (昭和48年、18刷)
  • 『この世の果て 短篇集Ⅷ』 (昭和50年、20刷) 
  • 『十二人目の妻 短篇集Ⅸ』 (昭和47年、15刷)
  • 『人間的要素 短篇集Ⅹ』 (昭和51年、22刷)
  • コスモポリタンⅠ 短篇集ⅩⅠ』 (昭和47年、14刷)
  • コスモポリタンⅡ 短篇集ⅩⅡ』 (昭和51年、17刷)
  • 『ジゴロとジゴレット 短篇集ⅩⅢ』 (昭和49年、16刷)
  • 『人生の実相 短篇集ⅩⅣ』 (昭和50年、15刷)
  • 『剃刀の刃Ⅰ』 (昭和50年、12刷)
  • 『剃刀の刃Ⅱ』 (昭和49年、10刷)

ご本人も驚いていましたが、何といったら言いのでしょう。こういうこともあるのです。だから、本探しは止められない !

<残念ながら、『要約すると』と『作家の手帳』はなかったが、これだけ揃っていれば十分である。>

十分以上、十分過ぎます。これだけの文庫が揃っていることが、奇跡に近いのではないでしょうか。いまあまり読まれなくなったモームですが、まだ読まれるべき作家だと思います。

こういう話を読むと、羨ましい思いと悔しい思いで、無性に本を探したくなります。古書店・古本屋に行きたくなります。その店の棚を見たくなります。いい本を買いたくなります。いままでいい本とのいい体験があるから、再びあの思いを、と思うのです。

いい本と出会う場合も出会わない場合もありますが、それでもまた性懲りもなく、古書店へ古本屋へ出かけるのです。

雨・赤毛 (新潮文庫―モーム短篇集)