雨の日に古本屋へ
今日は一日雨。すでに東海以西は梅雨入り。今日関東も梅雨入りしたとのこと。
<気象庁は14日、関東甲信、東北南部が梅雨入りしたとみられると発表した。昨年と比べ関東甲信で11日、東北南部で10日遅く、平年より4〜6日遅い。>
これから1週間はぐずついた天気が続く見通しだと言います。そうこうしているうちに、梅雨明け、そして夏ということになるのですが、それまではじっと我慢です。
今日は雨にもかかわらず、古本屋めぐりをしました。一巡して思ったことは、雨の日の古本屋めぐりはしないほうがいいということです。
それは雨で均一台/棚が見づらく、ほとんど見れないところもある、本をゆっくり見れない、本が雨にあたる可能性がある、からです。余計な心配をするよりも、古本探しに、掘出物の発掘に気を使いたいと思います。
書痴の性分か、古本屋に立ち寄ったり、目は棚へ。順繰りに棚を眺め、いい本があったら手に取り、中身を見たり読んだり、最終的に買うか買わないかの判断をします。が、雨の日はこの判断力も鈍ります。
しかし、書痴であればこそ、手ぶらでというわけにはいきません。そこで、次の本を購入しました。成果として納得と反省、相半ばといったところです。
[今日の購入本]
- 川本三郎 『フィールド・オブ・イノセンス』 (河出書房新社)
- 田久保英夫 『不意の視野』 (北洋社)
- 里見紝 武藤康史編 『秋日和 彼岸花』 (夏目書房)
- 荒俣宏 『黄金伝説』 (集英社)
- 中上健次 『鳥のように獣のように』 (講談社)
- きだみのる 『ドブネズミ漂流記』 (中央公論社)
帰途、きだみのる『ドブネズミ漂流記』を読み始めました。
<待って焦らず、辛抱することを知る。これは昔から一つの美徳でもあり人生街道を歩くための最良のパスポートの一つだ。このことはわかっていても、現代人にとっては一時間近くの時が感情も動作も乗ぜずに空虚のまま過ぎて行くのを、ただ眺めていることはたまらないことだ。>
この1961年発行の本に<待って焦らず、辛抱すること>を教えてもらいました。
因みに、きだみのるはペンネーム。本名は山田吉彦で、<きだみのるという筆名は、最初、木田実(この字はタテに二分しても左右対称になるというので気に入っていた)であったが、いつのまにか平仮名になったもの>とプロフィールには書いてありました。