渡辺京二さんの本

2/20の「整腸亭日乗」で、新刊『黒船前夜‐ロシア・アイヌ・日本の三国志』が出版されたことに伴い、渡辺京二さんの本を取り上げていました。記事は渡辺さんの作品の紹介と解説について。この記事を読むと渡辺さんの本が一望できます。

そこで紹介している本(出版順に並び替えると)

  • 『逝きし世の面影』(葦書房 1998→平凡社ライブラリ 2005)
  • 『逝きし世の面影 (日本近代素描 (1))』(葦書房 1998/09)
  • 『江戸という幻景』(弦書房 2004/06)
  • 『なぜいま人類史か』 (洋泉社MC新書 2007/01)
  • 『日本近世の起源―戦国乱世から徳川の平和へ』 (洋泉社MC新書 2008/07)
  • 『黒船前夜‐ロシア・アイヌ・日本の三国志』(洋泉社 2010/02)

整腸亭さんは渡辺さんの作品について、次のようにまとめています。

<渡辺氏の『逝きし世の面影』とそれに続く『江戸という幻景』(弦書房、2004)『日本近世の起源』(洋泉社、2008)を読めば、本書(『黒船前夜‐ロシア・アイヌ・日本の三国志』)は、渡辺氏の志向する「もう一つの近代」あるいは「可能性としての近代」がどこにあるのかを探究する過程での作品だということが分かる>。

さらに、<できれば、明治から昭和前期に至る過程も、渡辺氏の眼で再検証して欲しいと願う>と書いています。

この記事は『黒船前夜‐ロシア・アイヌ・日本の三国志』を紹介し、渡辺さんの仕事の全体を知る上での読書案内です。まだ渡辺さんの本を読んでいるわけではありません。一冊ずつ味読したいと思います。この紹介を読むと、なおさらそう思います。

渡辺さんの本をまったく読んでいないかというと、そうではなく、このブログでは取り上げていない『娘への読書案内―世界文学23篇』 (朝日文庫)を読了しています。本の本としてはわかりやすく、著者の関心を理解する上でも一読に値します。

そう、渡辺さんの大著を読む前のウォーミングアップとしては最適ではないでしょうか。<渡辺京二氏は知る人ぞ知る熊本在住の思想史家で、石牟礼道子さんを発見した人でもある>。

逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー)    江戸という幻景    黒船前夜 ~ロシア・アイヌ・日本の三国志