多田道太郎さんの『文章術』

今日紹介の本は多田道太郎さんの『文章術』(朝日文庫)です。カバー装丁は田村義也さん。いままで積読本でしたが、今日読了しました。有名な文章読本はいくつもありますが、この本がこれほど面白いとは思いませんでした。

食わず嫌いはよくありません。何事も好奇心を持って、食べてみることです。この本を読んで、文章術の心得一条から七条までを実践できれば、いい文章が書けると思いました。

    • 心得一条 文章の上達は手紙から
    • 心得二条 まず辞書は座右に 辞書の選び方
    • 心得三条 書き出しの一行に挑戦する
    • 心得四条 よい文章の息づかい
    • 心得五条 文章に深みをだすコツ
    • 心得六条 そこで名文の仕組みと技巧を伝授
    • 心得七条 では自分史を書いてみよう

多田さんは「辞書の選び方」について次のようにいいます。

<完璧を期す−のでしたら、大槻文彦の『大言海』、小学館の『日本国語大辞典』、金田一京助他編の『新明解国語辞典』、白石大二編の『新例解辞典』、この四冊を揃えておけば、国語の辞典としては、これ以上を望むことは現在のところでむずかしいと思います。しかし、少なくとも『新明解国語辞典』が一冊座右にあれば当面の用はたせると思います。>

新明解国語辞典』は机の上にあるのですが、活用しているかというと、それほどでもありません。最近はどちらかというと、「Yahoo!辞書」を利用しています。

新明解国語辞典 第6版 並版