薄田泣菫『艸木虫魚』

8/20の当ブログで薄田泣菫『艸木虫魚』(岩波文庫)を読んでいることを書きました。まだ継続して読んでいます。

この文庫は薄田さんが小さな頃から親しんでいる動物や草木などを取り上げ、それにまつわる思いを綴っています。ゆっくりじっくり味わって読むべき随筆です。

読書ブログを読んでいると、8/2の「qfwfqの水に流して Una pietra sopra」の「「わかりやすさ」への配慮」で、薄田泣菫の随筆を取り上げ、次のように記しています。

<泣菫の随筆は、人事をテーマにしたものもむろん好いけれども、艸木虫魚をえがいたときに余人の追随を許さぬ精彩をはなつ。みごとな観察眼と対象を精緻に写し取る的確で無駄のない文章。天下の名文というべきである。>

『茶話』もいい、それ以上に『艸木虫魚』がいい。いまこの文庫を読んでいて、qfwfqさんに同感します。読み終わるのが惜しい一冊です。