雨上がりの古本屋めぐり
台風と地震の影響で、京都の下鴨納涼古本まつりへも行くことが出来ませんでした。午後、雨が上がり、外出できる状態でしたので、都内の古本屋めぐりをしました。
久しぶりの古本屋めぐりでしたが、いつもの携帯族が何人もいました。耳にイヤホーン、目は携帯の場面をチェックしており、棚の前から動こうともしません。どうにかならないものか。
私がすみませんと言っても、聞こえないし、視線を感じることもないのでしょう。あまりに勝手過ぎませんか。とはいえ、ここで愚痴ってみても仕方ありません。そういう人が確かに多くなりました。
そんなことは気にせず、自分の眼力のみを頼りに、どんどん棚を見ていきました。棚を見る場合も、箱を見る場合も、自分の眼力を信じるしかないのです。
携帯に頼らず、自分の眼に頼れ! ただ気をつけたいのは、気力と眼力の低下です。そのためには山本善行さんのいう「古本の買い方を練習」すること。
すべてが見えないところで、つながっています。大事なのは練習=実践を通して、自分と本の、本と本の、本と人の、人と人の、人と時代の、新しいつながりを見つけることです。
<本の中には、無尽蔵の宝がつまっている。自分でさがしださなければならぬ問いが埋蔵されている。> (草森紳一『本の読み方』河出書房新社 p58)
[本日の購入本]
- 小此木啓吾『自己愛人間』(ちくま学芸文庫)
- 尾川正二 『文章のかたちとこころ』(ちくま学芸文庫)
- 露木まさひろ『占い師!』(ちくま文庫)
- 四方田犬彦『月島物語』(集英社文庫)
- 池島新平 『雑誌記者』(中公文庫)
- 吉田健一 『舌鼓ところどころ』(中公文庫)
- 生田耕作 『ダンディズム』(中公文庫)
- 吉川幸次郎『陶淵明伝』(中公文庫)
- 鴻巣友季子『やみくも』(筑摩書房)
- 盛田隆二 『いつかぼくは一冊の本を書く』(フレーベル館)