『文庫本玉手箱』読了

昨日購入した坪内祐三さんの『文庫本玉手箱』(文藝春秋)を今日一日で読了しました。少しずつ読めばいいものを、読み出したらノンストップ、最後まで読んでしまいました。

週刊文春』に掲載されていた「文庫本を狙え!」(2004-2009)をまとめたもので、『週刊文春』で読んだことのある書評もありましたが、未読の本もかなりあり、まだまだ読み足りないと思いました。

読了後、感想をいくつか。

まず、これだけの文庫を6年に渡り紹介するのも時間と労力を要する作業です。いつもの坪内さんの語り口で、単なる紹介でなく、著者と読者の接点について語っています。

本の読み方にもいろいろな視点があり、知らないことも多く、大いに参考になりました。例えば、山口瞳さんが中野重治さんの愛読者であったこと等。( 余談ですが、松浦弥太郎さんは岩本素白さんの愛読者だそうです。『日々の100』より)

この本を読んで、書店に行き買った文庫は今 柊二『定食バンザイ』です。坪内さんが評価していた文庫です。即日購入したのは、坪内さんの書評の力よるところ大です。

文庫本玉手箱       定食バンザイ! (ちくま文庫)



こうした点を挙げたら切りがありません。そんないつもの、坪内さんの書評集です。一気に読むにはもったいない一冊です。