野地秩嘉『サービスの達人』

今日は天気予報通り、曇りから午後雨になりました。今までが春にしては好天が続いました。時に雨もいいのかもしれませんが、今日の雨はそぼ降る雨でした。

最近の読書はというと、ゆっくりとした時間がなく、落ち着いてじっくり読むことをしていません。そういう時間がほしいと、いつもブログで嘆いてしまいます。( そんな嘆きを読むためにブログをブックマークしているわけでない。)

とはいえ、読書をしていないのでなく、昨日書いた岩佐東一郎『書痴半代記』(ウェッジ文庫)を読んだり、いまは丸谷才一山崎正和『二十世紀を読む』(中公文庫)を読んでいます。

携帯本は野地秩嘉『サービスの達人』(新潮文庫)です。

この本はサービスの達人を取り上げているのですが、そのサービスがどれだけ素晴しいかを書いているのではありません。その達人たちの個人史を追いながら、時代と格闘したサービスの達人たちのことを書いています。

例えば、「伝説のゲイバー、接客の真髄」ではお島さんこと島田正雄さんのストーリーは淡々と書かれているのですが、凄まじい一生ここにあり、という印象を残します。

世の中にはまだまだ面白い人たちが数多くいます。またこれからもそういう人たちが必ず生まれてきます。世の常、人の常。もっともっといろいろな人を取り上げてもらいたいと思います。

著者は十年ぶりの『サービスの達人』の続編を出すために取材中といいます。この続編、大いに期待したい!

サービスの達人たち (新潮文庫)      二十世紀を読む (中公文庫)