新宿から荻窪へ

今週は久々に雨が降り、雪も降り、そして晴れました。仕事はまだ一段落していないのですが、昨日は休日としました。気分転換は古本屋めぐり。新宿から荻窪へ廻りました。

新宿では、グラシン紙のかけてある古い文庫を見つけました。かなりヤケもあり、時代を感じさせる文庫です。

それから荻窪に行き、いつものコースを巡り次の本を購入しました。

在庫が増えるばかりなので、あまり海外本は買わないようにしています。しかし、今日購入の『カミュ』は冒頭のこの一文で買うことに決めました。

ガストン・バシュラールのように、自らの試行にしたがって生きようと努める作家もあれば、アルベール・カミュのように、自らが生きる結果としてしか、またそうした限界のなかでしか思考しようとしない作家もある。>

また高橋咲『本牧ドール』は帯に次のように書いてありました。ここにも寺山修司に魅せられた人がいます。

<1970年代、伝説の町横浜・本牧。/痛いほど切ない青春があった。><「15歳 天井桟敷物語」の著者、衝撃の自叙伝的小説>

著者は天井桟敷に所属し、3年で退団、上智大学法学部に入学。卒業後結婚。フランスに留学。帰国後ワインの輸入業を始め、食文化ジャーナリストとして活躍。98年「15歳 天井桟敷物語」でデビューしました。

この履歴。人が人に出会い、一緒に過ごし、別な道を歩みだす。それだけ寺山修司という人は求心力を持っていたのです。この本は天井桟敷にいた同時期の<痛いほど切ない青春>の物語だといいます。

先日書店で『寺山修司著作集』(クインテッセンス出版)を見ました。監修として山口昌男さんの名前がありました。すでに2・3巻が発売されています。詳細はここをクリックして下さい。

本牧ドール      寺山修司著作集〈3〉戯曲