新宿から荻窪へ
今週は久々に雨が降り、雪も降り、そして晴れました。仕事はまだ一段落していないのですが、昨日は休日としました。気分転換は古本屋めぐり。新宿から荻窪へ廻りました。
新宿では、グラシン紙のかけてある古い文庫を見つけました。かなりヤケもあり、時代を感じさせる文庫です。
それから荻窪に行き、いつものコースを巡り次の本を購入しました。
- 川村二郎『文学の生理 文学時評1973-1976』(小沢書店)
- 高橋咲 『本牧ドール』(集英社)
- アンドレ・ニコラス『カミュ』(新潮社)
- 加藤周一『雑種文化−日本の小さな希望』(講談社文庫)
- 鹿島茂 『悪女の人生相談』(講談社文庫)
- 森山大道『犬の記憶』(河出文庫)
- 森山大道『犬の記憶 終章』(河出文庫)
在庫が増えるばかりなので、あまり海外本は買わないようにしています。しかし、今日購入の『カミュ』は冒頭のこの一文で買うことに決めました。
<ガストン・バシュラールのように、自らの試行にしたがって生きようと努める作家もあれば、アルベール・カミュのように、自らが生きる結果としてしか、またそうした限界のなかでしか思考しようとしない作家もある。>
また高橋咲『本牧ドール』は帯に次のように書いてありました。ここにも寺山修司に魅せられた人がいます。
<1970年代、伝説の町横浜・本牧。/痛いほど切ない青春があった。><「15歳 天井桟敷物語」の著者、衝撃の自叙伝的小説>
著者は天井桟敷に所属し、3年で退団、上智大学法学部に入学。卒業後結婚。フランスに留学。帰国後ワインの輸入業を始め、食文化ジャーナリストとして活躍。98年「15歳 天井桟敷物語」でデビューしました。
この履歴。人が人に出会い、一緒に過ごし、別な道を歩みだす。それだけ寺山修司という人は求心力を持っていたのです。この本は天井桟敷にいた同時期の<痛いほど切ない青春>の物語だといいます。
先日書店で『寺山修司著作集』(クインテッセンス出版)を見ました。監修として山口昌男さんの名前がありました。すでに2・3巻が発売されています。詳細はここをクリックして下さい。