篠山紀信 中平卓馬 『決闘写真論』
昨年12月に図書館からこの篠山紀信 中平卓馬『決闘写真論』(朝日文庫)を借り、読み切れずに返してしまいました。しかし、どうしても気になり、再度今日図書館から借りました。なぜ、そんなに気になるのか?と問われて、明快な答えを出せません。
しかし、1970年代の篠山さんの写真を見、中平さんの時代の余韻のある文章を読むと、なにかいろいろな人や事や物を思い出します。あの時代はまだ社会の余熱を感じられた時代です。あの時代は何だったのでしょう。それを考えてみたいと思います。
時代は時とともに過ぎていきます。現在が堆積して歴史を作りますが、社会と私の歴史がどこかで重なっている。その重なりを確かめたく、この文庫にこだわっているのかもしれません。最近の昭和史への関心はそこからきているのでしょう。
その時を振り返り、いろいろな時代がありました、というにはまだ早い気がします。