小林信彦・荒木経惟『私説東京繁昌記』

いま携帯本として、2冊持っています。その1冊はすでにずっと持ち歩いて、まだ読了していない内田樹『知が働けば蔵が建つ』(文春文庫)です。読み終えているのが半分ぐらいで中座しています。年内には読み終えるかどうか?

この文庫の中に「貴族と大衆」という一文があります。ニーチェオルテガを比べながら貴族と大衆について書いています。これはなるほどという点が多々あり、軽いエッセイとはちがい再読すべき文章です。

知に働けば蔵が建つ (文春文庫 う 19-4)


もう1冊は先日ブログで紹介しました小林信彦荒木経惟『私説東京繁昌記』(ちくま文庫)です。この文庫の方がどんどん読めて、あと読みにしては先に読み終えてしまいました。前に単行本で読んでいたのですが、改めて新しい驚きがありました。

写真は荒木さんが担当。83年と92年と01・02年の頃の東京が掲載されています。写真その時代を映します。過去と現在をそのまま提示しています。例えば、同書120-121ページに掲載されている1983年の新宿南口の写真といまの新宿南口を比べてもらうと一目瞭然です。

東京も変わりました。本当に。これが実感!

この本は東京本のひとつとして高く評価したいのですが、この文庫を読む終わると、この続編がまた読みたくなります。それは<バブル=地上げによる東京の変貌を描く>『私説東京放浪記』(ちくま文庫)。

この文庫は持っていなかったので、入手して読んでみたいと思っています。ネット検索してみると、この文庫は文章だけなので、今回の『私説東京繁昌記』のように文章と写真のインパクトがあるかどうか? まずは読んでからにします。

私説東京放浪記 (ちくま文庫)