今日はじっくり読書三昧

今日は朝から読書三昧。いつもの日曜日なので、まずは朝刊の読書欄を読みました。特に目立った記事もなし。次に連休に読む予定の本の、岡崎武志さんの『昭和三十年代の匂い』を読了しました。

この本は自分の少年時代を振り返り、<エイトマンとたこ焼き>から、<くみとり便所>まで、<「昭和三十年代」の断片たち>をノスタルジックに語りながら、観念的ではない実感的な!自分史です。

題名の<昭和三十年代の匂い>は何かというと、他人の家の匂いであったり、アセチレンガスの匂いであったり、給食の匂いであったり、赤チン、正露丸、仁丹の匂いであったり、いろいろな匂いが取り上げられています。

岡崎さんの鼻はこうした匂いを嗅ぎ分けています。しかし何といっても、あの<昭和三十年代の匂い>を象徴しているのが<くみとり便所>の匂いだと思います。ぼんやりした記憶なのですが、あの時代の生活の匂いのような気がします。

午後天気がよかったので、図書館まで散歩し、新宿まで足を延ばしました。途中御苑の道を歩きました。木々は黄・赤・茶色に色づいており、その間から穏やかな陽が射していました。連休のせいか、行き交う人も多く、新宿は今年最後の3連休に賑わっていました。

家に戻り、読むべき本があるにもかかわらず、鈴木敏夫さんの『仕事道楽』を読み始めたら、そのまま走り抜きゴールしてしまいました。面白かったというのがまずの感想です。

スタジオ・ジブリのプロデューサー鈴木さんと宮さん(宮崎駿さん)と高畑さんの出会いから今に至るまでの人間関係と各作品のことから制作の現場の出来事までが綴られています。

あれだけの作品を創り上げるために、並大抵の努力ではありません。創造の現場はそれだけ厳しく過激だということが読んでわかります。また創造することとビジネスで成功することは別物であることもわかります。

私たちは宮崎アニメに見ていればいいのですが、そこに至るまでの道程がどれほどのものか、その一端を読んで知ることができます。スタジオ・ジブリに関心のある方、宮崎アニメ、高畑アニメのファンの方々にとっては必読の一冊です。

仕事道楽―スタジオジブリの現場 (岩波新書 新赤版 1143)     映画道楽
出発点―1979~1996     折り返し点―1997~2008

[図書館で借りた本]