新刊ふたたび

<パリでは劇場のない秋は、ヴァカンスのない夏のようなものである>とは、『フランス歳時記』(中公新書)の鹿島茂さんの言葉です。では、東京にはどんな言葉が似合うのかということを考えてしまいます。

このところブログめぐりをしていると、いい本の紹介が数多く掲載されています。まさに読書の秋。今回はe-honの「新聞・TVで話題の本」から新刊の紹介をします。このページにはTV書評の本と新聞書評の本が掲載され、書評の本を一覧できます。

▼テレビ書評    

    • 王様のブランチ
    • 週刊ブックレビュー

▼新聞書評    

この中から、一冊目は毎日新聞の書評の中から、次の一冊。

<月刊「PLAYBOY」誌上に長期連載。沖縄の戦後六十余年を作ってきた群雄たちを活写して、戦後日本を逆照射する衝撃の大型ルポルタージュ。沖縄列島を一個の肉体と見立て、その肉体が戦後に演じ、あるいは演じさせられた悲劇と喜劇、まばゆい光と濃厚な影があやなす南島奇譚ともいうべきドキュメントである>

さらにもう一冊。

<コミック界の巨星・白土三平のライフワークが江戸学の新視点を得て、新たな輝きを放つ!「いまの日本はカムイの時代とちっとも変わっていない」競争原理主義が生み出した新たな格差・差別構造を前に立ちすくむ日本人へ―。江戸時代研究の第一人者が放つ、カムイ伝新解釈>

前者は新刊書店で見ましたが、何ページあるのか、ページ数をチェックしませんでしたが、それほど分厚い一冊。同HPからコメントも記しましたが、佐野さんがどういう観点からこれを書いているのか。そして戦後日本をどう逆照射しているのか。

後者はすでにブログに書いた一冊。ようやく出版されました。江戸学の田中優子さんが書いています。<カムイ伝新解釈>をあるように、どういう新しい解釈が書かれているのか。気になります。白土三平の『カムイ伝』、今も読まれているのでしょうか。

沖縄だれにも書かれたくなかった戦後史     カムイ伝講義