藤原新也著『日本浄土』

日曜日の朝刊の読書欄を読み、毎回書店に行って見る本を決めます。いつもこの欄だけは隅から隅まで読んでいます。

今読んでいる新聞は朝日と日経の2紙で、毎日も時々買って読みます。毎日、読売の読書欄は後日その内容が各社のWEBサイトに掲載されるので、そのときに必ず読むようにしています。

週刊誌で参考にしているのが、「週刊朝日」「週刊文春」「週刊現代」「週刊ポスト」の読書欄です。それぞれに特色があるのですが、「週刊文春」の読書欄が充実しています。

今回は朝日新聞の読書欄からの紹介です。藤原新也著『日本浄土』(東京書籍)、評者は久田恵さんです。

久田さんは藤原さんの本を読んだ自らの読書歴を語りながら、この本の意味と位置づけを行っています。こうした書評の方が、通り一遍の内容紹介よりはるかに説得力があります。

久田さんは藤原さんの本を年代ごとに3冊上げています。まず70年代の『インド放浪』。80年代の『東京漂流』。そして2008年の『日本浄土』。それぞれに強烈な印象を語っています。

そして『東京漂流』を読んで、次のように書いています。

藤原新也は凄すぎた。唯一無比のアナーキーな社会派。尊敬を通りこし、畏敬の念を抱かせた。>

それから、25年の年月が経ち、今回の『日本浄土』に3度目の衝撃を受けたといいます。どう受けたかは書評をご覧下さい。そして旅の途上の著者はこれからも衝撃を与えてくれるだろうと期待します。

こうした書評を読むと、この藤原さんの本を読んでみようと思います。私も久田さん同様、『東京漂流』の衝撃は今でも忘れられません。それから藤原さんの本を読むようになりました。

今回の久田さんの書評で、藤原新也著『日本浄土』を10月の読書リストに加えます。これが書評の力です。10月は出費の多い月になりそうです。覚悟しなければなりません。

日本浄土