本についてのあれこれ

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作家の筒井康隆さんがブログ「偽文士日碌(にちろく)」を今月24日から始めた。筒井さんは91〜92年の朝日新聞連載小説「朝のガスパール」以来といいます。このブログは人に見せる最後の日記だそうです。

そのブログを読みにいくと、「人に見せる」だけあって見せ方がいい。ちょうど本をめくるようにページが読める。しかも縦書き。こうした工夫も見せ方としては大事です。見やすい、読みやすいはブログの必要条件ですから。

次に、今話題の・・・これはすでに取り上げた本なのですが・・・『新・文學入門』で忙しい山本善さん。「古本ソムリエの日記」でこんなことを書いていました。

< もう一度ブックオフへ。200円なのでなかなか買えない。105円だと今日でも5、6冊買っていただろう。100円と200円とじゃ、えらいちがいです。>

まさに同感。この100円の差は大きいと思います。たかが100円ですが、されど100円。この微妙な蟻の門渡り*1を超えないと、レジに向かうことができません。購買心理は微妙なのです。

最後ですが、今年3月の亡くなった草森紳一さんの本が6月出版されます。題名『夢の展翅』(青土社)。

<蝶を追い翅を留めるように蒐集した自らの夢を、中国史上の文人・政治家の夢の数かずと並べ玩味し、夢と記憶、書物と歴史、そして人間精神そのものの不思議さの神髄に迫る。ライフワークである唐代の鬼才・李賀の夢の詩を中心に展開する草森宇宙の到達点。最後の連載完結。>

これがまた気になります。すでに出版されているのかどうか。そういえば、荻窪Sの棚に草森さんの本が並んでいました。だいぶ前のことなのですが、まだあるのかどうか。ひと通り読んでみたい作家です。

夢の展翅

*1:蟻が細い列となって進むほどの細い道。長野県北部、戸隠山山中の難所。