田中優子さんの江戸

田中優子さんの『江戸はネットワーク』を読みました。すでに『江戸の想像力』や『江戸の音』が高く評価されていますが、今回の『江戸はネットワーク』も実に面白かった。オススメの一冊です。

この本は『太陽』に連載の「江戸はネットワーク」をベースに、江戸についての論稿を集約してものです。何かいままで以上に自由さを感じ、読んでいても、何度となく頷き、一気に読み終えるには惜しい内容でした。

この本は1章から3章までの構成で、特に3章の「連に集う者」では次の人たちを取り上げています。

なかでも、山東京伝を「江戸のウォホール」と称したり、蔦屋重三郎のスポンサーとしての役割について語るなど、意外な見方や自在な発想に驚かされます。江戸がますます愉しくなります。

田中さんは「あとがき」で次のように言っています。

<歴史の中からひとりひとり、ひとつひとつがむっくりと立ち上がり、生命を帯びる。そして合わされ、連なり、移動し、変化し、新しい江戸時代を作りあげて行く・・・・・そんな本を書きたい>

解説は松岡正剛さん。この内容も本についてというよりも、田中さん自身については次のようにまとめています。

田中優子はきっと遊女になりたかった人だろう。そうでなければ、大学教授であんなにも着物を着やしない。大学も置屋のようになればいいと思っているはずだ>


江戸はネットワーク (平凡社ライブラリー た 19-1)    江戸を歩く (集英社新書ヴィジュアル版)


江戸の想像力―18世紀のメディアと表徴   江戸の音 (河出文庫)