外山滋比古『「読み」の整理学』

この寒さは如何ともしがたい。みんな口々に寒いと言っていました。この天候が続くようでは、冬物をしまわずに出して置くほうがいいかもしれません。夏物に切り替えようとしていた矢先の、5月の寒波?です。

先日外山滋比古さんの『思考の整理学』について書きましたが、今回は外山さんの『「読み」の整理学』を読みました。これを読み終わって、奥付前のページを見ますと、これも改題の本でした。

かつて講談社現代新書『読書の方法』の内容に加筆・修正したものだそうです。またやってしまった。そこまで見ずに買い、読んでしまいました。最近はこうしたことが続いています。年かな?と独り言。

しかし内容は「読みの整理学」というより「読書の方法」ではないか。改題する必要があったのかどうか。『思考の整理学』が売れたので、その余勢とかって方法を整理学にしたのか。二匹目の泥鰌か。

ともあれ、この文庫は<既知を読むアルファー読みと未知を読むベーター読みの区別と、前者から後者への移行・考察は、リーディングの新しい地平をひらくものである>といいます。この読み方の方法を具体的な事例を挙げて解説しています。

また本の読み方にもいろいろあり、それも人により千差万別です。そのなかで、独創的なベーター読みをめざして、読書することが望ましい。それが量だけでなく質を求める読書法だといいます。