今日の収穫は?
久しぶりに都内の「ブ」を2店めぐりました。購入した本は文庫が主で、単行本はなし。これはどうしたことか。そういう日もあるとしても、最近「ブ」でいい単行本が見つからないのです。
本好きの方々のブログを見ていても、時折!の単行本があります。が、全体として少なくないのではと思います。1月はハズレ月か。であれば2月は?ということになります。3月となれば、人が動く時期ですので、3月〜4月はアタリ月となり、狙い目かもしれません。
今日の収穫=購入本はすべて文庫で、次の通り。
- 小説トリッパー編『この文庫が好き! ジャンル別1300冊』
(朝日学芸文庫) - 常盤新平『そうではあるけれど、上を向いて』(講談社文庫)
- 池波正太郎『男のリズム』(角川文庫)
- 庄野潤三『せきれい』(文春文庫)
- 石川淳 『新釈雨月物語』(角川文庫)*1
- 佐多稲子『夏のしおり−中野重治をおくる』(新潮文庫)
この中の『この文庫が好き! ジャンル別1300冊』では、ジャンル別の評者が各分野ごと100冊の文庫を挙げています。そのひとりに坪内祐三さんが「エッセイストになるための100冊を紹介しています。
全部は紹介できませんので、私の好きな文章だけを取り上げている「極私的名文案内」から10冊を掲載します。
- 花田清輝『箱の話/ここだけの話』(講談社文芸文庫)
- 小沼丹 『小さな手袋』(講談社文芸文庫)
- 青山南 『ピーターとペーターの狭間で』(ちくま文庫)
- 常盤新平『グラスの中の街』(文春文庫・品切)
- 神吉拓郎『たべもの芳名録』(文春文庫)
- 澁澤龍彦『マルジナリア』(福武文庫)
- 安藤鶴夫『ごぶ・ゆるね』(旺文社文庫・絶版)
- 森銑三 『史伝閑歩』(中公文庫)
- 亀和田武『1963年のルイジアナ・ママ』(徳間文庫・品切)
- 松村雄策『岩石生活入門』(ちくま文庫・品切)」
この100冊を読めば、果たしてエッセイストになれるのかどうか。これは読者の意欲に関わってきます。読めば、なれるほど安易な道ではないと思います。
*1:この文庫の表紙について一言。文庫カバーに「岡田嘉夫の妖艶にして絢爛書き下ろしイラストを満載」とあります。このイラストが、石川さんのこの文庫にあっているかどうか、違和感を感じるのはわたしだけでしょうか。