鶴見俊輔『期待と回想』

12/6「喪中につき」で、多田道太郎さんを取り上げた際、鶴見俊輔さんのことも併せて書きました。鶴見さんが書いた多田さんの追悼文が朝日新聞に載っていましたので、その内容も要約しブログに掲載しました。

12/10の「書林雑記」の記事を読むと、鶴見俊輔さんの自叙伝『期待と回想』(朝日文庫)が1月出版されるそうです。かつてこの本を図書館で借り読みましたが、いい内容でしたので、晶文社の単行本(上・下)を購入してしまいました。

学生時代から鶴見さんの本を読んできました。その文章は普通の言葉でわかりやすく語り、柔軟に物事を考え、不思議と素直に読めてしまいます。あの頃読んだ中で印象に残っているのは『北米体験再考』(岩波新書)でしょうか。

鶴見さんは1922年生まれ、現在85歳です。まだまだ現役なのですが、もうそんな年齢になったしまったのかと驚いています。それだけ自分も歳を取ったということです。それはさておき、鶴見俊輔という一人の評論家というより思想家の自分史を多く方に読んでもらいたいと思います。

そういえば、今年出版された『鶴見俊輔書評集成 1・2・3』(みすず書房)が未読です。これは鶴見さんの書評による「自叙伝」といってもいいかもしれません。しかし、大著で高価ですので、手が届きません。年末年始、図書館で借りて読もうと思います。

期待と回想〈上巻〉     期待と回想〈下巻〉