YouTubeと書評

今朝、朝刊を見るというより、あのYouTubeを見ていました。いろいろな動画が見れて、あっという間に時が過ぎてしまいました。何をみていたかというと、主にTVCM。実際に見てみると、まさに動画の宝庫、さまざまな動画を簡単に見ることができます。

例えば、JR東海の「そうだ、京都に行こう」のCMをアトランダムに見ていくと、何とその動画の中に、1988年「クリスマスエクスプレス」CMがありました。まだ幼い深津絵里さんが出演していました。山下達朗さんの名曲「クリスマス・イヴ」が流れる中で、なんとも初々しい。

また日清食品の「Freedom」。大友克洋さんのこのCMはCM集としてまとまっており、全編見ることができます。カップヌードルのメーカーと大友さんのコラボレーション。その主人公がカップヌードルを食べるのですが、ストーリーの方が面白く、そう気にはなりません。

TVCMについて、こういうことを書き始めると、切りがなくなってしまうので、これくらいにします。それにしても面白いサイトがある!おそらく誰でも、このサイトに魅力と愉しさを感じるはずです。

動画は文章に勝るか!?

今日の新聞の朝刊は朝日新聞から2つ。日経新聞は特別紹介する記事はありませんでした。

まず第一に、本田靖春『我、拗ね者として生涯を閉ず』(講談社)です。これについては「11月の新刊文庫速報」で触れましたが、この文庫をまだ買っていません。

すでに図書館の大著を読んで、過激で、優しく、そして潔い文章に感動しました。やはり手元に置いて再読したい一冊(上・下に分かれていますので、二冊ということになります)です。こんな凄まじい生き方は、普通考えられませんが、どこか憧れてしまうのはなぜでしょう。

我、拗ね者として生涯を閉ず 上 (1) (講談社文庫 ほ 3-8)    我、拗ね者として生涯を閉ず 下 (3) (講談社文庫 ほ 3-9)


第二は今日の書評の中で、一番いい書評でした。評者は久田恵さん。本はレイ・ブラッドベリ『さよなら僕の夏』(晶文社)です。久田さんは冒頭<本書は「事件」である>と書き、次のようにいいます。

<老人は聞くのである。「人生について全部知りたいのかね? 少年はうなずき、老人は言う。「不屈の意志を持つことだ」>

<著者には、前作(『たんぽぽのお酒』)で言い残したことがあったのだ。人生の輝きは、一瞬、一瞬過ぎ去り、いろんなものを喪失していくけれど、恐れることはない、新たなものを発見していく喜びは奪い去られることはないのだよ、と少年ダグラスに伝えたかったのだな、と>

そして、久田さんはブラッドベリについていうのです。

老いとは未知への冒険である。不屈の意志を持った作家としての人生を生き切ろうとするブラッドベリは凄い>

こうした書評を読むと、ぜひこの本を読んでみたくなりました。このように心の底で感じた何かを伝えることが書評の役割なのでしょう。そして読者がその本を読む。これが書評のA to Zです。

さよなら僕の夏