新聞の読書欄から

朝日新聞、<「本の街・神保町」に案内所と新サイト>という記事から

このタイトル通り、神保町に「本と街の案内所」(千代田区神田神保町1-7-7)ができたそうです。場所は神保町交差点から徒歩2分のところ。

神保町の街全体の活性化を図ろうという目的です。神保町に来た人がどれだけ活用するかはそのサービスによります。詳細については実際に行ってみないとわかりません。

しかし、出版不況といわれ続けて、神保町が無策というわけにはいきません。「神田古本まつり」も10月26日(金)から始まりますので、大いに期待したいところです。

さらに「行こう」というサイトがオープンしました。正式なポータルサイト名は「神保町へ行こう 世界一の古書店街神保町のポータルサイト」です。

グーグルで検索しようと、「行こう」で検索すると、京都に行こうから学校に行こうまで、いろいろな「行こう」のサイトが表示されます。新聞では「行こう」サイトになっていますが、「神保町へ行こう」で検索してください。

サイトの内容は、本、食、町、神保町マップ、私の神保町、神保町散歩道で構成されています。

本のトップページでは特集として八木福次郎さんが取り上げられています。年々、神保町の風景は変わきていますが、八木さんは神保町の魅力を次のように語っています。

「けれど、「古書店街」というものがもつ「独特な雰囲気」というのは変わらないんですよね。本をめくりながら思索にふける。ゆっくりとした時間が流れている。そんなところが、この街の魅力ではないでしょうか」

「ゆったりした時間」のなかで、本との出会いの愉しみ、本と探す愉しみ、本と読む愉しみを味わえるのが神保町の魅力です。私も新宿と同様に、神保町との付き合いが一番長くなったしまいました。

この本のページには古書店、新刊書店の紹介と、今注目されている「千代田図書館」の紹介ページもあります。ここはまだ行っていません。行ったみたい場所のひとつです。

朝日新聞及び日経新聞の書評から

両紙ともに紹介*1ピート・ハミル『マンハッタンを歩く』(集英社)は自叙伝的エッセイですが、同時にニューヨーク、マンハッタンのガイドブックにもなっているといいます。

しかし、この本を書く動機は01年9月11日世界貿易センタービルの崩壊だったそうです。この点から単なる自叙伝でもガイドブックでもないことは予想できます。

私も2年前ニューヨークに行き、その現場を見てきましたが、なんともいえない雰囲気を感じました。まだその痕跡があちらこちらに残り、その傷跡の深さを思いました。それでも、人はまたそこから立ち上がろうとします。そんな思いも併せて感じました。

ニューヨークは世界一のハイテンションの街であり、ハイセンスな街であり、いくつものハイが混在する街です。その混沌のエネルギーを再生のパワーに変え、常に創造的な進化をしているところがNYなのです。

2つの書評を読む限り、私のみならず、ニューヨークの、マンハッタンの好きな人は手に取ってみる本だと思いますが、どうでしょう。

*1:朝日新聞はフリージャーナリストの多賀幹子さんが書評を、日経新聞永江朗さんが書評を書いています。