古書の目利き

由良君美さんの『みみずく偏書記』(青土社)より。

「古書に慣れたいなら古書展示即売会即売会に足繁く通うことだ」。また「マージャンをやっている暇があったら、騙されたとおもって、一度古書会館に行ってください」。そして「熱意と慣れと年季とが、やがて嫌でも君を古書の目利きにするだろう」といいます。

これが古書の目利きになる王道。

本当に。まず熱意。本に対しての熱意を持ち続けること。何事も、これが原点です。そして、多くの本を見ること。それによって自分自身の目を養うこと。1年、2年ではなく、5年、10年、やり続ける熱意と行動。これを通して古書の目利きであるのでなく、古書の目利きになるのです。

この本と『みみずく古本市』(青土社)は本に関するあれこれが満載です。本好きの人はすでに読んでいると思います。読んでいない人はぜひ。いままでになく、付箋ばかりが目立つ本になってしまいました。これから、少しずつこの2冊の本からの引用が多くなるかもしれません。

由良君美さんのこの『みみずく』3部作、文庫化してもらえないでしょうか。現在筑摩書房では「文庫遺産」と題して、「ちくま文芸文庫復刊投票2007」を行っていますが、例えばちくま文庫あたりで、ぜひ。

  • 『みみずく偏書記』
  • 『みみずく古本市』
  • 『みみずく英学塾』