狐『水曜日は狐の書評』
ブック・ダイバーでの9月20日(木)〜26日(水)『ふるぽん秘境めぐり』のために本を整理していると、文庫本の山の中から、狐著『水曜日は狐の書評』(ちくま文庫)が出てきたので、久々に再読しました。
やはり評判の書評集ですので、どんどん読み進みました。当時は日刊ゲンダイの匿名コラムとして名を馳せ、狐が誰かという狐探しが始まりました。これが解明された後も狐=山村修の書評活動は続きました。
「本書は、狐の書評集として四冊目※になる。一九九九年五月後半からニ○○三年七月末までの日刊ゲンダイに買いたい記事ニ百ニ編を収めた。」
この書評は本の内容と自分の視点を盛り込まなければならず、それも週単位となると、至難の業。それを落ち着いた筆致で書き、決して滑ることもなく、きちんとまとめ上げた800字のコラムです。
うまい!
書評を書く場合には、この文庫を避けて通ることはできないと思います。短文の中にこれほどの思いが込められるのです。ゆっくり、じっくり、すっきりと。そんな書評が書けたらと思います。
『水曜日は狐の書評』これからも何度も読み返したい文庫の1冊です。
※ 狐の書評集
ここに書かれているように、これが4冊目ということなので、1冊目から3冊目までを紹介します。