書肆アクセス11月閉店

何もない一日はない。書店という狭い業界でもなにかしらいろいろなことが起こります。いわんや、社会では、世界ではとなりますが、昨夜驚いた知らせを読み、がく然としました。

なんと、あの書肆アクセスが11月に閉店するといいます。この記事を7/20の「内澤旬子・空礫日記」で読みました。内澤さんの書肆アクセスへの思いは同ブログに記されていますので、お読み下さい。

書肆アクセスはあまり書店が取り扱わない地方出版物や小出版社の出版物を積極的に取扱い、紹介してきました。その功績大だと思います。そしてその分野では知る人ぞ知る書店でした。そうした書店がなくなること自体、本当に書店経営のむずかしさを感じます。

個人的にも、神保町に行くと必ず立ち寄る書店でした。そうした書店がひとつなくなることは大変淋しく、残念なことです。このことは「古本ソムリエの日記」や「晩鮭亭日常」でも取り上げられていました。あと4ヶ月、頑張ってもらいたいと思います。

ちょうどNHKTV「プレミアム10−体感!トレッキング紀行〜直木賞作家が歩く世界の大自然*1を見ていると、今度は伊豆大島地震。本当に何もない一日はない。そんな一日。

*1:この番組は直木賞作家の角田光代さん、三浦しをんさん、村山由佳さんが世界の大自然をトレッキングするという内容。いつも「内」のひとが「外」で何を見たのかを知りたくて、その番組を見ました。
三人とも共通して、大いなる自然に驚嘆していました。そして、そこで感じたことを書き、そのナレーションが流れるという構成でした。各人各様のエッセイでしたが、その中のひとり村山さんは幻の湖を探しにモンゴルへ行き、実際に見ることで、幻が現実になる、それが旅ではないかと言っていました。
人それぞれにいろいろな幻を持っています。見たい/見たくない未知の現実。その幻もさまざまです。だから、人は見ようとします。知ろうとします。感じようとします。そうした思いが「内」から「外」へ。一番の幻=自分という現実を知るために、人は旅をするのかもしれません。