庄野潤三さんの本
「yomunelの日記」、6/26「Walk, don’t run」を読んでいると、庄野潤三さんの『ワシントンのうた』(文藝春秋)について書いてありました。
冒頭、柴崎友香さんの書評を紹介しながら、庄野潤三さん*1、小島信夫さんを知ったのはハルキ・ムラカミさんの『ウォーク・ドント・ラン』*2からだそうです。
こうした本から本へのつながりを「書脈」というのでしょうか。どこか記憶している言葉ですが、この「書脈」は、本を通して、本と本の関係の糸を言います。
それは読むということを通して、ノードとなり、ノードからノードへと情報連鎖を起こすことと似ています。その拡がり方は個々ちがいますが、常にノードはつながりを求めています。
「書脈」であれ、ノードであれ、本から本へと、本の宇宙はどんどん拡がっていきます。この点を見つけ、そのつながりを探すこと、これも本好きの愉しみです。
それは本だけでなく、それを編集した本棚にも言えます。本棚は見えない糸を見えるようにするための方法であり、新しい本と本のつながりを提案する場でもあります。
読者は本や本棚から新しい本の銀河系を探しているのかもしれません。