読みたい本、追加

淳之介流―やわらかい約束

今週の書評」からを掲載して、もう一冊紹介したくなりました。先に紹介した2冊の本と同様に、同じ人についての本です。書名『淳之介流』著者村松友視さん。この書評は「Chunichi Book Web」に掲載されており、評者は正津勉さんです。

もう吉行淳之介さんが亡くなって13年も経つのだそうです。正津さんは吉行さんを単刀直入に次のように言い切っています。

吉行淳之介ダンディーは、タフで、シビアだ。

吉行さんのダンディーさは山口瞳さんの紹介*1を待つまでもなく、よく知られています。それ以外のタフさ、シビアさはまだ知られていないのではないか。そんな吉行さんについて、村松さんは編集者としての立場で書いているようです。

村松さんは『鎌倉のおばさん』や『百合子さんは何色』から最近の『幸田文のマッチ箱』まで、多くの人物本を書いているので驚きます。どちらかというと、村松さんの小説よりもこうした人物本のほうを好んで読みます。

この本を読みたい本として追加しておきます。

鎌倉のおばさん     幸田文のマッチ箱

*1:「文壇でダンディな人の名前を三人あげろと言われたら、誰でも一人は吉行淳之介さんを選ぶにちがいない。」 山口瞳(常盤新平編)『諸君!この人生、大変なんだ』(講談社文庫)