ニューヨークと長谷川郁夫『美酒と革嚢』

春だというのに、凄い天候でした。午後の空の色はなんでしょう。自然の驚異?春の異変! 奇妙な気分になりました。夜には平常に戻りましたが、自然への不安が微妙に募ります。

気分一新。

ニューヨークの遊び方」を見ていて、素晴しい春の企画に驚きました。それは、Macy's本店で行われているフラワー・ショーです。素晴しいデパートの中です。写真も掲載されていますので、ご覧下さい。

<世界6大陸から取り寄せた、3万種を超えるお花と植物が所狭しと飾られています。その数、100万本以上!あまりに色彩鮮やかなので、作り物かな?と思うほどですが、これ全部ホンモノというからスゴイですね。>

不吉な天候でなく、春を彩る花を取り上げ、デパート内に花を展示し、お客様に喜んでいただく、そうしたサービスはさすがと言わざるを得ません。

ニューヨークといえば、いつだったか読んだ本のなかに、こんなことが書いてありました。

<ニューヨーク・ミニッツ、とはとても短い時間のこと。あっというまに変わりゆく速いペースのこの街の時間の感覚をいう。歩くうちに、あれ、ここに昨日あった建物がいきなり姿を消している、なんて良くある話。まばたきするうちに、目の前にあったはずの景色が、蜃気楼のように上がっては消えていく。質問の答えを考えるうちに、相手がしびれを切らして立ち去っていく街。だから、気を抜けないニューヨーク、常に動いている。> 
鈴木ひとみ『紐育 ニューヨーク!』(集英社新書) P76

だから、ニューヨークは変化しながら、常に新しさを創り出す、エネルギッシュな街なのです。

話題転換。

今日は図書館に立ち寄り、貸し出してきたのが長谷川郁夫『美酒と革嚢 第一書房長谷川巳之吉』(河出書房新社)。昨日に引き続きの長谷川本です。これが大著で、2段組の441頁あります。

著者が敬愛する吉田健一さんの「書架記」のことから本文が始まります。この本、ゆっくりと読まないと、惜しいような気がします。実際には、日々読むのは時間的にムリですので、今週末の愉しみにとっておきたいと思います。

それにしても、置いておくだけ気になる一冊です。今すぐ読みたいのですが、我慢、我慢。

美酒と革嚢 第一書房・長谷川巳之吉
長谷川郁夫『美酒と革嚢』(河出書房新社)