田村隆一『若い荒地』
先日書店で田村隆一さんの『若い荒地』(講談社文芸文庫)を見て、買おうか買うまいか、思案しました。そのときはなぜか買わずに帰ってきました。
今日ブログを読んでいて、!と思いました。そのブログは荻原魚雷さんの『文壇高円寺』でした。荻原さんは田村さんの『若い荒地』を取り上げて、次のように言います。
先日、田村隆一の『若い荒地』(講談社文芸文庫)を復刊されたので再読していたら、鮎川信夫の戦前の日記(未発表)がむしょうに読みたくなったのだ。
この本には田村隆一さんと鮎川信夫さんのことばかりでなく、「荒地」の同人についても書いてあります。田村隆一とその周辺に関心のある方は一読を。私も購入する予定です。
書棚にも田村さんの詩集とエッセイが何冊か並んでいます。その中で気になっているのが、田村隆一さんの『詩と批評』(思潮社)です。今あるものは『詩と批評C』ですが、この本はAからEかF?まであったような気がします。
記憶が曖昧なので、ネットで調べると、「言葉のない世界」というサイトに、田村さんの年譜が掲載されていました。その年譜を追っていくと、
- 1969年 『詩と批評A』刊行
- 1970年 『詩と批評B』刊行
- 1972年 『詩と批評C』刊行
- 1973年 『詩と批評D』刊行
- 1978年 『詩と批評E』刊行
以降、『詩と批評』が刊行された記載はありません。
なぜこの本が気になるのか。
それは友人の本棚に全巻揃いの『詩と批評』を見てから。その凛とした立ち姿(妙な言い方かもしれませんが)に憧れるようになりました。そして私もその本を全巻手元に置いておきたいと思うようになりました。しかし、見つけることができないまま、今に至っています。
私は引き続き、手に入れることができるかどうかわからない、この本のABDEを探し続けたいと思っています。