『神田神保町古書街ガイド 吟遊書人』

ブログ「書店員の話」11/17 で『神田神保町古書街ガイド 吟遊書人』(毎日新聞社)*1を取り上げていました。

今年の神田神保町古書街ガイドは雑誌サイズからA5版サイズになったそうです。そして「昨年購入した神保町ガイドと比べると紹介される既存の古書店はそんなに変わっていない。」といいます。

さらに、

鹿島茂のコラムで、新刊本業界で本を書きたがる人は増えて読む人は減っているというカラオケ現象が起きているのと同様に、古書業界でも「古書店主になりたがる人間は増えても古書を買いたがる人間は減っている」とある。もう神田は古書マニアしか訪れない辺境地なのか。老若男女がやってくる古書のディズニーランド化はぜひ実現させてもらいたい。

と最後に結びます。

このなかの「カラオケ現象」というのは確かにありますね。カラオケの歌いたい人はたくさんいるのですが、聞く人はいない。ただ歌うばかり。なるほどと思いました。

そして同ブログでは神田の「古書のディズニーランド」化*2をまとめています。これまたいい発想だと思います。が、そこまでの道程はかなり遠い気がします。

まずは本を読む人を、買う人をどう増やすか。

「カラオケ現象」をどう変えるかというよりも、その現象をどんどん促進する。その中からいい書き手が育てば、読む人、買う人も増えるのかもしれません。こういうやり方もひとつの方法ではないでしょうか。

*1:「とり、本屋さんにゆく」でもこのガイドブックを取り上げていました。その中の一文に、次のようなことが書いてありました。
「神保町のガイド、版型が小さくなってます。退屈男さんが対談に!」
このガイドブック、明日書店で見てみます。

*2:古書とディズニーランドは結びつく接点があまりないように思いますが、これを強引に結びつけ、神田を活性化するための企画としては刺激的なテーマになると思います。賛否分かれてもなお。