またまた、開高健『風に訊け』より

引き続きを書いたら、『風に訊け』(の1)を読みたくなりました。そして、棚から、本を引き出し、読み始めました。読み始めたら止まらない。どんどん読み進み、一冊読了してしまいました。1・2とも、またいくつもの付箋が立ちました。

その中から、次を引用します。

<人の一生は愚行の連続である。愚行の輪の無限のつながりである。この愚行という知恵の輪を解くことができないのがわれわれの宿命なんだ。人間が賢くなれるのは、きのうに対してだけである。きょうとあしたに対しては、永遠にわれわれは迷える子羊である>。P303

そして、最後に、あの言葉を。(これで、打ち止め!)

<しかし、君、”漂えど沈まず”というのは、男が人生をわたっていくときの本質を鋭くついた言葉ではあるまいか>。P359

さて、次は? あの大著が待っています。鹿島茂『大読書日記』(青土社)。

大読書日記