映画「ハンナ・アーレント」を観て

久しぶりに岩波ホールに行き、「ハンナ・アーレント」を観てきました。ブログで読んだように、館内は中高年でほぼ満席、上映待ちまで・・・これが30分以上・・・本を読んでいる人が数多くいました。銀座や新宿の映画館では見られない、岩波ホールらしい光景です。

ハンナ・アーレント」、この映画は人間の悪についての映画です。むずかしい問題を扱っている映画です。私たちはハンナ・アレントが見たアイヒマン裁判を通して、このテーマについて考えることになります。すぐに結論がでる問題ではありませんが、それを考える契機になる映画です。明暗で言えば暗い、軽重で言えば重い、深浅で言えば深い映画です。決して娯楽映画ではありません。

であれば、やはり字幕がはっきり読めるようにしてもらいたい。何カ所も読めない箇所があり、状況から推測せざるを得ませんでした。それぞれの思いや考えを十分理解できぬままストーリーが進展していくことに苛立ちを感じました。いい映画だけに、ストーリーをきちんと把握したいと思いました。

また、岩波ホールの場合、席が自由席なのですが、そのために早めに行き、30分以上待たなければなりません。いままでそうしてきたのでしょうが、例えば、新宿武蔵野館のように、チケットに番号をふり、会場10分前から10番刻みで入場してもらう、そんなやり方をやってみるのもいいような気がします。

岩波ホール担当者様
繰り返しになりますが、字幕がはっきり見えるようにしてもらいたい。セリフひとつで、人物を、物語を誤解することもあるので、これはぜひお願いしたい点です。