「間」というもの

オギュスタン・ベルグは『空間の日本文化』(ちくま学芸文庫)で次のように書いています。

「間」は、日本の伝統的芸術固有の傾向と離れがたく結びついた観念で、無数の意味が認められるものとしての「空白」及び「無」という概念を特に重んじるものである。伝統芸能でも、静止の瞬間が、無数の動きの可能性を示唆するものとして重要視される。

「静止の瞬間が、無数の動きの可能性を示唆するものとして重要視される」とはいい指摘です。


空間の日本文化 (ちくま学芸文庫)