橋爪大三郎さんの 吉本隆明「思考の自立を貫いた生涯」

吉本隆明の経済学 中沢新一さんが選ぶ本 」(3/18朝日新聞) のように、吉本隆明さんへの追悼が続いています。中沢さんのみならず、多くの方々が吉本さんを悼む気持ちを記しています。

中沢さんは吉本さんの経済学について焦点を当てて書いています。吉本さんと経済学というと、文学に比べたらつながりが弱いという印象ですが、そうした視点からも吉本さんの業績は読み解かれていくことでしょう。

追悼文のなかで、印象に残っているのが、日本経済新聞3/17朝刊の橋爪大三郎さんの「吉本隆明さんを悼む 思考の自立を貫いた生涯」でした。

すでに橋爪さんのコメントがMSN・産経ニュースにも掲載されていますが、それ以上に、吉本さんの全体をわかりやすく説明し、橋爪さんとの関わりにも触れています。

そして最後にこう書いています。「市井の一市民として生涯を終えたのは、実に吉本氏らしいが、願うのは、氏の仕事をリアルタイムで知らない若い世代の人々が、その業績を読み継いでくれることである」。

まさにこの点こそ、多くの方々が願っていることだと思います。ぜひ一読を。

定本 言語にとって美とはなにか〈1〉 (角川ソフィア文庫)          ハイ・イメージ論〈1〉 (ちくま学芸文庫)