栃折久美子『美しい書物』(みすず書房)
名ブック・デザイナーにして名文章家による40篇のエッセイ。装幀やルリユール(製本工芸)、様々な出会いについて、ひとつひとつの出来事を、丁寧に、丹念に、たしかめるように書く。まるで、手仕事そのもののような味わいがあります。 (「BOOK」データベースよりの引用 )
恩地孝四郎『本の美術』についてのエッセイで次のように書いています。これが栃折さんの矜持です。
「さいごに一つだけ残念でならないのは、この復刊本が逆目の紙を使っていることである。本が本であるだけに、どうしてもこれは我慢ができなくてここに書いた」。
栃折久美子さんのこの本だけでなく、みすず書房の「大人の本棚」の本に拍手を。このシリーズは洗練された外観と充実した内容の両面から素晴らしい本づくりをしています。こう並べると大人の雰囲気を感じませんか。