元旦の新聞広告

新年の新聞はいつもよりも厚く、そして内容も充実しています。記事内容はもとより、広告表現も今年を占うひとつです。各社新年にあたり、自社広告に力を入れています。

毎年思うのは出版社の広告がなぜ元旦の新聞に多いのかということ。これは通例?なのでしょうが、それなりの広告費を考えるとどうでしょう。しかし、出版社を見る限り、一面広告は大手ばかりです。

朝日新聞日経新聞を見てみると、次の通りです。
朝日新聞
新潮社 1/3
文藝春秋 1/3
岩波書店 全面
三省堂 1/3
大修館書店 1/3
講談社 全面
集英社 全面
小学館 全面
角川書店 全面
数研出版 全面

日経新聞】 
文藝春秋 1/3
早川書房 1/3
集英社 全面
実業之日本社 1/3
徳間書店/徳間文庫 1/3
東洋経済 1/3

広告を見てもこれだけの違いがあります。またともに全面広告を出している集英社ですが、メディアによって表現を変えています。

朝日新聞の場合】
「知恵よ、集まれ。/ いまこそ、集英社」というコピーと写真は丸谷才一さんを使っています。サブコピーは「未来へすすんでいく言葉を、みんなが求める一年になる。」そしてボディも日経新聞のものとちがいます。

日経新聞の場合】
「知恵よ、集まれ。/ いまこそ、集英社」というコピーは朝日と同じなのですが、写真は女性誌のモデルたちを使っています。サブコピーは女性たちの輝きが日本を照らす一年になる。」当然ボディも変えています。

こう比べると、ひとつの広告なのですが、一筋縄ではいきません。各社それぞれに創意工夫があります。

元旦の新聞広告で印象に残ったものはトヨタの「FUN TO DRIVE, AGAIN.」です。朝日ではドラえもんを使い、日経ではたけしと木村拓哉を使って、「息を吹き返すたび、強くなっていった国。それが私たち日本だと思う。」コピーを添えています。

あとは番外なのですが、毎日新聞小学館の広告に注目です。お腹の大きな小雪さんの写真を使って、「女って、たのしいね。」というコピー。これが何ともよかった。まさに「Happy to be a woman.」(他のメディアに載っているのだろうか?)

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