北田暁大『広告都市・東京―その誕生と死』

北田暁大さんの『増補 広告都市・東京―その誕生と死』が今年7月にちくま文庫として出版されました。もともと廣済堂ライブラリーの一冊として2002年に出版されていました。

そういえば、廣済堂ライブラリーは? いつの間にか書店の棚から消えてしまった。カバーデザインはシンプルでいい感じでしたが。ラインナップかコンテンツか? 結局は売れなかったせいか?

著者 北田 暁大
1971年生まれ。東京大学大学院情報学環准教授。社会学、メディア論。博士(社会情報学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

ちくま文庫」の内容紹介

「私を見よ!」と主張することなく、自らを不可視化して「見ずにはいられない」世界の枠組みを巧みにつくりあげてきた80年代広告戦略。パルコを中心に渋谷を演出した西武の展開や、資本という「リアル」を隠蔽したディズニーランド等の構図に見られるように、それは街全体を“広告”と化すことにより、消費社会を駆動させてきた。この戦略が崩壊するとき、我々の身体には、アイデンティティには何が起こるのか。“広告‐メディア‐消費社会”のトライアングルの変遷は何をもたらすのか。現在の社会状況の変化に鋭い問いを投げかける補遺つき。

廣済堂ライブラリー」の内容紹介

かつてパルコは、渋谷のたたずまいそのものを広告化した。しかし、「80年代」的な広告戦略はもはや通用しない。消費社会と都市の関係を揺さぶる広告の香具師的本能で広告都市・東京の誕生と死を語る。


増補 広告都市・東京: その誕生と死 (ちくま学芸文庫)        広告都市・東京―その誕生と死 (広済堂ライブラリー)
 
左:ちくま文庫 右:廣済堂ライブラリー