永江朗さんと松浦弥太郎さん

6/29(水)のブログ「永江朗さんの『暮らしの雑記帖』から」で、最後の次のように書きました。

永江さんの『暮らしの雑記帖』を読んでいると、「暮しの手帖」の松浦弥太郎さんに通じるものを感じます。ともに、暮しを大切にし、そこを原点として発想、思考、行動しています。

今日、この『暮らしの雑記帖』を読み終わりましたが、その後半で永江さんが松浦さんに取材していました。テーマは「暮しの手帖」についてですが、まさに同じものを感じました。

できれば、暮らし全般について話してほしかった。そうすれば、もっと類似点と相違点がわかり面白かったと思います。

最後の「あとがきにかえて」で、永江さんが「花森安治柳宗悦さんとウィリアム・モリスが二一世紀のいま生きていたら、どんな生活をしただろう」と想像し、次のように書いています。

もしかしたら洗練されたのはデザイナーだけで、肝心の、それを使う私たちの感覚はさほど進歩していないのかもしれない。だから私たちは、もっと生活について考えなければならない。 p335

永江さんのこのことば、生活について考えること。考えることから変えることが始まります。そうすれば、私たちの暮しに対する感覚も少しは進歩するのかもしれません。


一戔五厘の旗        工藝文化 (岩波文庫 青 169-3)



※この2冊は永江さんが「あとがきにかえて」で取り上げている花森安治さん『一戔五厘の旗』暮しの手帖社 (左)と柳宗悦さん『工藝文化』岩波文庫 (右) です。