情報の引用と繋ぎが大事

ブログを見ていると、見ていたようで見落としていることがあります。情報へ関心の強弱か、自分との関係の軽重か、各自の独自の基準によって記憶されるされないが決まります。

記憶が持続できればいいのですが、エビングハウス忘却曲線のように、記憶は逓減していきます。その対策として、メモをすることが必要になります。私の場合はエディタでどんどん記入していきます。

そして一定期間(1週間単位と月単位)、フォルダに保存、要不要を確定し、再保存します。情報の選別をしないと、ムダの情報が限りなく増えていくばかりで、取り止めなくなります。

自分のパソコンの中に、いかに多くの、それも単に保存しただけの情報が溢れているか。情報は何もしないと、知らぬ間に増殖します。これからの情報、いまの情報、かつての情報、と情報を区分することもひとつの方法です。

情報の質を上げるためには、こうしたフィルタリングを行い、情報を最新のものに、情報を引出しやすいものに、情報を充実したものにしなければなりません。そうしないと情報の質、とりわけ鮮度を保つことができないでしょう。

最新の情報をつかむことはたやすいのですが、それを引出しやすくすることが難しい。情報を保存しているファルダから引用し、「引用の織物」として活用できるかどうか。

いま、情報の引用と繋ぎが大事だと思っています。まず、的確な引用ができるか。次にどう情報と情報を繋ぐことができるか。その方法を模索中。

織の道を究めている人間国宝 北村武資さん*1は次のように言います。

<「私はいつも織物と戦ってきました。何も知らずに入った織の世界で好き嫌いを言う前に何とか自立しなければならなかった。だから真剣勝負の毎日でした。徹底的に職人になるのが私の第一目標でした。織と真正面から向き合って、その組織を分析し、解析し『色模様』よりもまず『技術』をたたき上げる事に精進しました。」>

<今、北村武資氏は織に対しての考えが若い頃と比べて少し変わったといいます。
「織物を作るときに最後は技術だとずっと思っていました。それが近年、技術はあって当たり前、その上で出来栄えや色、模様も大切だと思うように成りました。つまり表現力が大切なのだと。」>

織物の世界でも、確固たる技術力、さらに独創的な表現力が求められています。モノを作るから、モノを創るへ。この円熟した境地に至るまでの精進を見習いたい。

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*1:<1995 年に「羅」、2000 年に「経錦」で人間国宝を受けた 北村武資氏。氏の織物は精緻で精密な技術の上で成り立っています。古代中国から伝わった技法で、経糸が網目状に組織される綟織の「羅」は「幻の織物」とまでいわれ復元不可能でした、それを独自に復活させたの が北村武資氏です。その後も3色以上の経糸で模様を織り出す「経錦」を、伝統的な西陣織の技法を元に独自の「織」を創りだして、現代に復元しました。>