4月の新刊文庫から
もう4月の新刊紹介がいつもの「悪漢と密偵」に掲載されていました。早い。早過ぎます。手元にある新刊をまだ読んでいない。そうこうするうちに、4月になります。また4月に同じ事を呟いているのかもしれません。
ああしたいこうしたい。そんな思いが先走り、行動が伴わない。この現状をどうしようか。思案はすれど、思案に留まり、それ以上進むことがない。結果、本が積み上がるばかり。
いっそ、その繰り返しを楽しめ! そのほうがいいかもしれません。ある閾値を超えることが楽しむ前提ですが、その閾値がどれほどのものか。繰り返しながら、それを掴むという道があるのみ。
鹿島茂さんにしたがって、本の区分を洋物、和物に分けるとすると、当店は和物に重点を置いています。洋物まで含めると、限(きり)が無い*1 ばかりでなく、本を置く場所がありません。和物も部屋を占拠しつつあります。
4月和物の文庫の中で、気になった文庫は次の3冊です。
著者 | 書 名 | 出版社 | 定価 | 発売 |
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大村彦次郎 | 文壇挽歌物語 | ちくま文庫 | 1,575円 | 4/06 |
長谷川如是閑 | ふたすじ道・馬 他三篇 | 岩波文庫 | 693円 | 4/15 |
堀江敏幸 | 未見坂 | 新潮文庫 | 460円 | 4/26 |
これで、大村さんの文壇3部作がすべて文庫になりました。これは持っていていい本です。単行本も出ていますが、ちくま文庫ですべて揃えたいと思っています。尚、次の『文壇挽歌物語』の書影は単行本ものです。
長谷川さんの本はいままで読もうと思っていましたが、読んでいません。何度図書館から借りて読まないまま返却したことか。気持はあるのですが、読めない著者の本。読んでみたい著者のひとりです。
堀江さんの本は文庫で揃えています。止められない止まらない、これが蒐集家の良き/悪しき性癖。これからもこの性癖が改まることはないと思います。果たして、10年後どうなっているのでしょう。
*1:きりがないとは「限が無い」が正解のようです。例の「知恵袋」には「限が無い 限(きり)とは最後、終い、際限、限度。」がベストアンサーになっていました。