東北新幹線「はやぶさ」と「阿房列車」

今日の日経新聞の「春秋」で、本日デビューの東北新幹線はやぶさ」が取り上げられていました。

内田百輭の「阿房列車」を引き出し、百輭が東北新幹線グランクラスに乗ろうとしても、発売と同時に売り切れており、ネットオークションでも法外な値段がついているという。そして<いまどきは阿房列車もままならぬ。>と結んでいる。

なるほど。でも私が気になったのは導入の箇所。

< なんにも用事はないけれど、汽車に乗って大阪に行って来ようと思う ― 。ユーモラスな鉄道紀行「阿房列車」シリーズの冒頭に内田百輭はこう書いた。座るのは一等車。用事がないのに出かけるのだから贅沢に、というのが百輭流だ。>

内田百輭のように、<なんにも用はないけれど>と、ふらっと旅に出てみたい。日本だけでなく、海外へも。

そうニューヨークに行ったのは何年前? じゃ行こうか、と思いつき、そのまま成田、いや手っ取り早く羽田へ。そしてNYではなくパリへなんて、いいかもしれない。

そんな旅、いつになったらできるのだろう。

   阿房列車―内田百けん集成〈1〉   ちくま文庫