2月の新刊、思いつくまま
2月の新刊が「注目の近刊・新刊」に掲載されていました。はじめ読みたい本がないと思っていたのですが、一覧すると何冊かはあるものです。食指が動いた本は次の3冊です。
- 高田里惠子 『失われたものを数えて 書物愛憎』(河出ブックス 予価1365円 2/15)
<文学と書物の世界にかつてあって、いまは失われてしまったものを数えあげながら、近代日本の来し方を振りかえる。痛快でありながらもどこかほろ苦い、心優しき読書家たちへのレクイエム。>
この解説だけでは推測ができません。しかし、高田さんだから、という思いがあります。これは「勘」でしかないのですが、そうわからない時の直感、これも大事です。
- 柏木博 『探偵小説の室内』(白水社 予価2520円 2/17)
<インテリアデザインの論客が、ポオやコナン・ドイルなどの探偵小説から、ポール・オースターの現代小説まで15の作品を取り上げ、人間の心理と室内の構造との関係を読み取る。>
デザイン関係での柏木さんの仕事はもうすでに多くの人が認めるところです。その柏木さんがミステリーから現代小説までと取り上げるといいます。一瞬凄いと思いましたが、<人間の心理と室内の構造との関係を読み取る>ということで納得しました。
<戦前から戦後にかけて、野心に満ち、強烈な個性の持ち主だった菊池寛と永田雅一が、不思議な信頼関係の中で築いた映画のビジネスモデルを検証する、もうひとつの 「日本映画史」。>
菊池寛と永田雅一の関係はコメントの通り<不思議な信頼関係>だったようです。ではどういう関係だったのか知りたくなります。関心は些細なきっかけから始まります。