丸谷才一 書評の肝とは
日経新聞1/9の読書欄に「あとがきのあと」というコラムがあります。今回取り上げられたのが、最新刊『星のあひびき』を出した丸谷才一さん。
この本は「わたしと小説」などの評論と広範囲な書評等、近年の丸谷さんの文章をまとめたものです。そして<希代の知性がなお、飽くなき好奇心と柔らかな感性と保っている>と伝えています。
(「飽くなき好奇心と柔らかな感性」は大事! さて、どうしたらこれを維持できるのでしょう。新刊の内容や批評のことだけでなく、この質問をしてほしかった。)
記者は丸谷さんに単刀直入に書評の肝とは何かを質問をします。丸谷さんは次のように答えています。
<どうも日本人はわかっていないところがあるけれど、批評は単にほめたり、けなしたりするのとは根本的に異なる。中身のあることを、うまい言い方で論じなければダメだ。かつ新しさも必要。>
確かに新しさも必要ですが、この「中身のあることを、うまい言い方で」こそが丸谷さんの批評そのものではないでしょうか。そう、ここに丸谷さんの批評の肝があります。
<アジアでは星も恋する天の川>
自作の扉の発句、これもいいですね。
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